「意味もなく覚えているもの」が気になっていた。

わたしたちの記憶は、忘れたくなくてどんなに頑張っても

あっけなく忘れてしまうことと、自分にとってなんの意味もないのに何故か覚えているということがあって、

後者を覚えているくらいなら少しでも前者を細部まで記憶していたいのになんでだろうなあという疑問と悔しさみたいなものを

ずっと感じていた。

でももしかすると、意味がないと思っているものだって

自分が覚えているということを条件にしてなにか特別な、

もしかしたら今の自分をつくっている絶対条件みたいなものに

なっているかもしれないとも思った。

意味もないのに覚えているというものを日用品を中心に、

自分の幼稚園から中学生くらいまでの記憶を中心に書き出し、それを絵にして空間をつくってみるのはどうだろうかと、少し強引ながらも自分の中での実験として空間をつくろうとした試みです。